前回、「似顔絵の効能」のページにて、プレゼントとしても大変喜ばれるとか、ケーキやぬいぐるみなどあらゆる姿や形になって人々を魅了しているとか、周りの人みんなが笑顔になるとか・・・そんな、様々な似顔絵の効能について、言及しました。
そして大きな効能として、「本人よりも本人らしい」という現象が起きるが故に、「周りの人が自分をどのように見ているかが分かる」といったものがあることにも触れました。
自分自身ですら(いや、自分自身だからこそ)気が付かなかった自らの顔の特徴に、改めて気が付かされるという訳です。
それは、似顔絵が、モデルの顔の特徴を、ことさらデフォルメするところに大きなポイントがあることから起こるものです。
そして、特徴をデフォルメすることによる似顔絵の効能は、他にもあります。
例えば、犯罪捜査。
ドラマなどで、犯人の目撃証言から、捜査官が似顔絵を描いている場面を観たことがありませんでしょうか?
また、指名手配犯の目撃情報を呼び掛ける貼り紙などで、写真ではなくあえて似顔絵を使用しているケースがありますよね。
写真がないから仕方なく似顔絵を使っているのか・・・と思いきや、わざわざ写真の横に並べて、似顔絵を掲載しているものもあります。
これらの似顔絵を描く捜査官を、似顔絵捜査官と呼ぶそうですが、要するに、そんな専門の捜査官が存在するくらい、重要視されているという訳です。
そうこれ、写真がないから似顔絵を使用しているのではなく、「あえて」似顔絵を使用しているということなのです。
それは、写真では期待出来ない、似顔絵ならではの効能をねらってのことです。
つまり、犯人の顔の特徴をデフォルメし、強調する似顔絵は、「写真やビデオ画像よりも犯人の記憶を思い起こしやすく、かえって逮捕に繋がりやすい」(WikiPediaより)ということがあるそうです。
似顔絵が持つその特性が、単に写真を見る時よりも、人間の想像力を喚起するんでしょうね。素晴らしい似顔絵の力です。
似顔絵ならではの特徴が、見事に発揮されているという話でした。