似顔絵を描く上で大切なことは、絵心があるかどうかではなく、描き方を知っているかどうかであると言われています。
特に初心者にとって大切なのは、絵心、すなわち絵を描く心得やそれを理解する能力があるかどうかではなく、まずは人の真似でも何でもいいので、とにかく描き方のコツを掴むということ、そしてそこに至るまで、ひたすらそれを繰り返すというところにあるのです。
語弊はあるかもしれませんが、「右脳的な能力よりも、まずは左脳的なテクニック」と言えば分かりやすいでしょうか。「感覚的なものよりも、まずはロジックで」、あるいは「クリエイティブを追求する前に、まずは作業と割り切ってこなす」などと言い換えることもできるかもしれません。どんどん分かりづらくなってますかね・・・???(笑)。
もちろん、既に絵心がある方は、それに越したことはないのかもしれません。絵心があるが故に、それが邪魔になってしまうといったこともほとんど心配しなくて良いでしょう(ただ、難しく考えすぎてなかなか自分の作品に満足することが出来ないといった弊害は、もしかしたらあるのかもしれませんが)。
従って、(当然ですが)絵心を身に付けるといったこと自体を、決して否定するものではありません。
ただ、逆に言うと、絵心がないからといって、似顔絵が描けないかというと、それは全く違うということです。
それは、似顔絵が、その他の種類の絵(風景画・静物画・博物画・・・など)などとは全く性質を異にするものだからです。
その他の種類の絵で必要となってくるような特別な技術や、特別な知識、あるいは特別な道具などが、必要となるものではないからです。
それこそ、美術学校で勉強するような技術や知識といったものは、全く必要ないと言っても過言ではないでしょう(これももちろん、あるに越したことはないのでしょうし、決してそれを否定するものではありません)。
似顔絵を描く上での勝負の分かれ目は、絵心があるかないかといったことではなく、そこに潜むちょっとしたコツに気付くかどうか、それを知っているかどうか、とにかくそこに尽きるのです。
そこを履き違えて、絵心を追求し、その結果、芳しい成果が得られず、ついには似顔絵を諦めてしまう・・・そんな人も多いように思います。
あるいは、自分には絵心などないから・・・と、最初から諦めてしまっている人もたくさんいるでしょう。
そもそも絵心などというものは、一朝一夕で身に付くものではありませんし、極論、最初からそこを追求しないことです。
描き方さえ習得できれば、あなたも上手な似顔絵が描けるようになるのです!ますは、「絵心よりもコツ」、これを頭に入れておきましょう。
特に最初は、そのことが、似顔絵の描き方を上達させる上での心得になるのかもしれませんね。